2009年 03月 26日
東大寺二月堂修二会(通称:お水取り) その四 |
ホテルで休憩した私たちは再び二月堂へ。
お松明が最も観客を集めるイベントであることは事実であるが、二月堂の内部で行われる行を、参詣者も垣間見ることができるのだ。
ただし、以前も書いたが、お水とりは「見せる」ことを主眼とした一般の「お祭り」とは違うので、それなりの覚悟が必要だ。
二月堂の中心は、本尊である十一面観音二躯を安置する須弥壇である。
須弥壇の周囲には、事前に準備された花や餅が飾り付けてある。
その周囲に内陣があり、ここが練行衆が法要を行う場所である。内陣の外側に外陣が設置されていて、ここは許可を得た男性のみ が入ることができる。
さらに外側に局(つぼね)と呼ばれる部屋があり、一般の客はここから内部の様子を窺うことが可能である。
二月堂内部の見取り図。
私たちは、まず神名帳の読み上げと「走り」と呼ばれる行が行われる時間に「局」に入った。
局の中は畳敷きである。前の人は座って観ており遅れて入ってきた私たちは後方で立って観る。
写真撮影はもちろん禁止である。
上図で見るように局からは、二重の格子越しに見るので、中の様子は“なんとなく”しかわからない。
それよりも、お水とりは耳で聴き感じることが大事であると思った。
声明の声、さしかけと呼ばれる下駄の音、法螺貝の音、お香のにおい。
局の中は咳をする人一人いない。皆、行の進行を心で感じている。
-------メモ-------
前の列で長時間見るには準備が必要。
正坐が苦手な人は正坐椅子や、小さな折りたたみ椅子が必要かも。
実際に使っていた人もいた。
局に入るには靴を脱がなければならない。下駄箱などないので、靴を入れる袋が必要。
できればガサガサ音がしない袋を…
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局の中は人がたくさんいることもあって寒くはない。もしかしたら聖なる空間の魔力で寒さを感じないのかも知れないが…
お水取りのタイムテーブルについては以下のサイトを参照
「お水取り日程表」
by mec666cem
| 2009-03-26 17:42
| 仏閣・神社