2006年 07月 30日
『他人を見下す若者たち』 速水敏彦 講談社現代新書 |
本書のキーワードは「仮想的有能感」と「やる気」である。
現代の若者は感情の表出方法が変わったと著者はいう。そして、根拠もないのに他人を馬鹿にする「仮想的有能感」が蔓延する一方で現実の「やる気」が失われているという。
確かにそうかもしれないし、そうではないのかもしれない。本書で駆使される資料や統計やいまひとつ信用できないものが多く、説得力に欠ける。ただし「仮想的有能感」という言葉は結構使える言葉かもしれない。
本書が売れている理由、子供に「やる気」が出ると自分たちが幸福になれるという「期待的優越感」を持たせることと、今の若者はこんなにおかしくなっているという主張で大人たちに「仮想的危機感」を持たせることにあると思う。本書の内容は表紙と帯に全部書いてある。興味があったら本屋で眺めてください。
この1年ベストセラー本を読んできたのだが、読んでよかったと思うのは2割程度だったろうか。
面倒くさくてブログに書かなかったものもある。そこで自分なりの基準を作ることにした。
ベストセラー本に対する評価基準 (吉岡栄三郎の独断による)
★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★
A、本としての話題性、本の内容ともに読んで損はないと思われる本。
B、本の内容はともかくとして、流行っているものを知るという意味で読んで悪くない本。
C、話題性という点で少し弱いが、内容が比較的良いため読む価値があると思われる本。
D、書名と帯の文句だけ読んで分かった気になるだけで十分な低内容の本。
E、著者の文筆家としての資質及び、出版社編集部の見識を疑わざるを得ない駄本。
X、その他
★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★
少し古いものも含め例を挙げると
A;「国家の品格」
B;「電車男」
C;「靖国問題」
D;「下流社会」「人は見た目が9割」「他人を見下す若者たち」
E;「ゲーム脳の恐怖」
といった感じですかね。
現代の若者は感情の表出方法が変わったと著者はいう。そして、根拠もないのに他人を馬鹿にする「仮想的有能感」が蔓延する一方で現実の「やる気」が失われているという。
確かにそうかもしれないし、そうではないのかもしれない。本書で駆使される資料や統計やいまひとつ信用できないものが多く、説得力に欠ける。ただし「仮想的有能感」という言葉は結構使える言葉かもしれない。
本書が売れている理由、子供に「やる気」が出ると自分たちが幸福になれるという「期待的優越感」を持たせることと、今の若者はこんなにおかしくなっているという主張で大人たちに「仮想的危機感」を持たせることにあると思う。本書の内容は表紙と帯に全部書いてある。興味があったら本屋で眺めてください。
この1年ベストセラー本を読んできたのだが、読んでよかったと思うのは2割程度だったろうか。
面倒くさくてブログに書かなかったものもある。そこで自分なりの基準を作ることにした。
ベストセラー本に対する評価基準 (吉岡栄三郎の独断による)
★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★
A、本としての話題性、本の内容ともに読んで損はないと思われる本。
B、本の内容はともかくとして、流行っているものを知るという意味で読んで悪くない本。
C、話題性という点で少し弱いが、内容が比較的良いため読む価値があると思われる本。
D、書名と帯の文句だけ読んで分かった気になるだけで十分な低内容の本。
E、著者の文筆家としての資質及び、出版社編集部の見識を疑わざるを得ない駄本。
X、その他
★・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★
少し古いものも含め例を挙げると
A;「国家の品格」
B;「電車男」
C;「靖国問題」
D;「下流社会」「人は見た目が9割」「他人を見下す若者たち」
E;「ゲーム脳の恐怖」
といった感じですかね。
by mec666cem
| 2006-07-30 02:27
| 読書