2005年 08月 19日
気の置けない人 |
最近、間違った日本語に関する本がちょっとした流行だ。
例えば「役不足」とか「すべからく」など誤用されることが多い言葉がある、私も気をつけているつもりだが、なかなか難しい。
どうしても意味を取り違えたまま頭に入ってしまっている言葉もある。
たとえば「気の置けない」「気が置けない」という言葉もその一つだ。
この言葉の意味を「気が許せない」「油断がならない」と勘違いしている人も多いと思うのだが、本当の意味は全く逆で「気軽に付き合える」という意味だ。
この言葉の意味を勘違いしてしまう理由の要は二つあると思う。
まず一つは、「置く」と言う動詞の意味であり、もう一つは「置ける」の助動詞の用法の解釈だ。
まず「気が置けない」の反対語である「気が置ける」の意味を考えるとわかりやすい。
「気が置ける」は「なんとなく打ち解けない」「気が引ける」と言う意味である。
この場合「気を置く」というのは「気を使う」と同じ意味だ。気を使わなくても良いからどこかに置いておくという意味ではない。気を心に留めるという意味なのだ。
そして「置ける」の助動詞の「ける」は可能の助動詞ではなく、自発を表す助動詞だ。
だから、「気が置ける」は「自然と気を使ってしまう」という意味になる。「気が置かれる」と言い換えればさらに意味がはっきりする。
そこで、「気が置けない」は「気が置ける」の否定だから「気を使わなくても良い、気軽につきあえる」という意味になる。
○「気が置ける」「気が置かれる」=「自然と気を使ってしまう」=「なんとなく打ち解けない」
○「気が置けない」=「気を使わなくてもよい」=「気軽につきあえる」
×「気が置けない」=「気を置いておくことが出来ない」=「気を許すことが出来ない」「油断がならない」
というわけなのだ。
例えば「役不足」とか「すべからく」など誤用されることが多い言葉がある、私も気をつけているつもりだが、なかなか難しい。
どうしても意味を取り違えたまま頭に入ってしまっている言葉もある。
たとえば「気の置けない」「気が置けない」という言葉もその一つだ。
この言葉の意味を「気が許せない」「油断がならない」と勘違いしている人も多いと思うのだが、本当の意味は全く逆で「気軽に付き合える」という意味だ。
この言葉の意味を勘違いしてしまう理由の要は二つあると思う。
まず一つは、「置く」と言う動詞の意味であり、もう一つは「置ける」の助動詞の用法の解釈だ。
まず「気が置けない」の反対語である「気が置ける」の意味を考えるとわかりやすい。
「気が置ける」は「なんとなく打ち解けない」「気が引ける」と言う意味である。
この場合「気を置く」というのは「気を使う」と同じ意味だ。気を使わなくても良いからどこかに置いておくという意味ではない。気を心に留めるという意味なのだ。
そして「置ける」の助動詞の「ける」は可能の助動詞ではなく、自発を表す助動詞だ。
だから、「気が置ける」は「自然と気を使ってしまう」という意味になる。「気が置かれる」と言い換えればさらに意味がはっきりする。
そこで、「気が置けない」は「気が置ける」の否定だから「気を使わなくても良い、気軽につきあえる」という意味になる。
○「気が置ける」「気が置かれる」=「自然と気を使ってしまう」=「なんとなく打ち解けない」
○「気が置けない」=「気を使わなくてもよい」=「気軽につきあえる」
×「気が置けない」=「気を置いておくことが出来ない」=「気を許すことが出来ない」「油断がならない」
というわけなのだ。
by mec666cem
| 2005-08-19 19:06
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